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Beauty Column -化粧品-


化粧品の選び(その1)

 オーストラリアでどの化粧品を使ったらいいかという質問をよく受けます。
 日本の化粧品は季節ごとに新製品が出たりして、日々進化しています。
 オーストラリアでは美白専門の化粧品もなかなか探せません。
 基本的に自分に合った化粧品であれば問題はないと思いますが、刺激の少ない自然のものを使うように心がけましょう。
 私はどんな化粧品を使うかというよりも、むしろどのように使うかということに重点を置いています。どんなに高級な化粧品を使っていても、使い方が間違っていれば、チープな化粧品と同じです。

成分表示を確認
 日本では20年位前に化粧品の被害で顔面黒皮症になったことなどが取り上げられました。当時は化粧品に対する規制が緩かったようです。現在では、日本でもオーストラリアでも化粧品の成分表示が義務付けられています。
 化粧品はご存知の通り、水と油でできています。水と油は混ざらないので界面活性剤というものを入れて混ぜ合わせます。これが、シミの原因になる可能性があります。

合わない化粧品
・塗ると過剰に刺激がありひりひりする。
・腫れや赤み、ブツブツなどの異常がある。
以上のような症状がでたら、すぐ使用中止しましょう。

自分でできるパッチテスト
 新しい化粧品を買うときは、面倒でもサンプルをもらって試してから購入するといいでしょう。化粧品を脱脂綿に滲み込ませ、腕などに貼ります。24時間経って異常がなければ、顔に塗って問題はないでしょう。

2005年12月掲載


化粧品の選び方(その2)

 今月は化粧品で被害にあわない為に、考えられる要因を中心に書いてみました。

1.化粧品の成分(香料、色素、殺菌剤、界面活性剤、エタノール、防腐剤など)にかぶれる場合。
2.化粧品の使いすぎや数種類の化粧品を同時に使った場合。
3.長い間使っていて、刺激成分が蓄積して、ある日突然かぶれる場合。
4.化粧品を変えたため、その人の刺激に対する抵抗値を超えた場合。
5.化粧品に太陽光線(紫外線)が作用して刺激となり、かぶれる場合。
6.化粧品の他に医薬品などが作用してかぶれる場合。
7.マッサージ、ブラシ洗顔など、物理的な刺激で、肌の抵抗力が弱まっていた場合。
8.出産、病気など体力が低下していた場合。
9.季節的な環境の変化でかぶれやすくなっていた場合。(今の時期、花粉症も関係アリ)
10.もともと刺激に対してかぶれやすい場合。
 このように化粧品被害が起こる原因は一様ではありません。それに加えて、刺激物との接触によって起こる刺激性皮膚炎とアレルギーを起こすアレルギー性接触皮膚炎、光アレルギー性皮膚炎などがあります。どちらにしても化粧品の使用をやめて様子をみましょう。

化粧品断食のすすめ(特に20代から30代の人に)
 私のお客さんの中でも、化粧品の使いすぎで肌がやたらと乾燥した人がいます。
 人間は本来、皮膚の中から自分で潤う物質を出しています。乾燥しているからといって、化粧品を塗り重ねていくと、逆効果になる場合が多々あります。そんな時は、洗顔だけにとどまり、何もつけずに過ごしてみて下さい。最初はつっぱったりすると思いますが、1週間位で潤ってくると思います。
(参考:怖い化粧品/ナショナル出版)

2006年1月掲載


コンシーラーの使い方

 紫外線の強い季節がやってきました。ここオーストラリアでは紫外線の量が日本の5倍から10倍ともいわれていますので、くれぐれもこれからの季節は日焼け止め、サングラスを忘れずに!(日焼け対策については紫外線の項目をご参照ください)

 紫外線は色の濃いものに反応します。したがって、シミやホクロの部分がますます濃くなります。それを防ぐのにコンシーラーは強力なアイテムです。コンシーラーはしみ・赤み・くまを隠すために、ファンデーションを塗る前に使います。クリーム状、リキッドタイプ、ペンシルタイプなどがあり、用途によって使い分けます。

しみ・そばかす
 茶色のものはピンク系のベージュ。小さければペンシルタイプをスポット使いで。そばかすはリキッドタイプをお勧めします。

赤ら顔・小鼻の脇の赤みなど
 イエローコンシーラーを。

ニキビ跡
 炎症を起こしているようなニキビは、いじらない・塗らないが鉄則ですが、どうしても化粧をしなければならない時は、イエロー+ピンク系のベージュコンシーラーで。

目のくま
 青みがかったくまにはオレンジベージュ。茶色のくまにはピンク系のオレンジ。
クリーム状のものを指先で軽くたたくように重ねていきましょう。厚く塗り重ねて隠すのではなく、あくまでも合う補色を選び、ファンデーションを塗り重ねたときに自然に見えるものを選びましょう。


2005年1月掲載


佐伯チズ美容法

 今月は日本で話題になっている佐伯チズさんの美容法を紹介します。
 美容アドバイザーの彼女の肌は62歳にしてシワが少なく、くすみのない肌をしています。歩んでこられた人生も波乱万丈でテレビにも出演したり、著書を出版したり、美のカリスマ的存在になっています。

 佐伯さんの美容法は、「手のひらスキンケア」で、化粧品をつける時や肌が疲れた時に手のひらでじっくりと肌をいたわることで潤いやハリ、キメの細かさが回復するという方法です。
 高い化粧品を使わなくても、手のひらで化粧品をつけるプロセスだけで血色が良くなりしっくりなじむとのこと。

 去年あたりから大手の化粧品会社から発売された化粧品の使用方法にも採り入れられています。肌の表皮の個々の細胞に温度を感知する受容体があることが皮膚科学の研究でも発見され、手のひらの体温を肌に伝えれば影響があるそうです。
 またやさしく肌をなでることで皮下の水分や老廃物の通り道であるリンパの流れも良くなるということなので、肌に良さそうです。

1.化粧水 2.美容液 3.クリームの順に必ず手のひらで温めてからつけます。
1つつけたら三分間待って次のものをつけることが基本です。
 特に紫外線の多い夏はスキンケアも大切ですが、朝起きてカーテンを開ける前にSPF を塗るように心がけましょう。

手のひらスキンケアテクニック
@額、両側の頬、鼻の上、顎の5ヶ所に手のひらで温めた化粧品をおきます。
A番号順に指の腹を使って軽くマッサージしながら肌になじませます。
※美容液、乳液などを続けてつける場合は、3分間隔をあけます。

2007年2月掲載


化粧くずれ

 日本ほどではないと思いますが、湿度が低いオーストラリアでも、やはり夏になると、化粧くずれが気になります。
 個人差はありますが、ファンデーションを塗った後、数時間で皮脂が浮き出て、テカリや色の沈みを感じたり、表情筋の辺り等に固まってしまったり、ヨレてムラになったりして、困ったことはありませんか?

皮脂
 この化粧くずれは顔から出る汗や皮脂によって起こります。顔には皮脂腺がたくさんあります。顔の皮膚は露出していて薄いので、皮脂を出して紫外線や乾燥、細菌やカビ等のダメージを受けないように保護しています。このように皮脂は大切な役割があるのですが、大量の皮脂をそのままにしておくと、皮膚の細胞が刺激を受け厚くなってしまいます。この為毛穴の周りの皮膚が盛り上がり、日本人が気にする毛穴が目立つ原因にもなります。
 皮脂は気温や湿度が高くなると分泌されます。一日で最も皮脂の分泌が多いのは洗顔後です。また女性は生理の周期によっても分泌量が変化するそうです。

 最近のファンデーションは耐水性に優れているので、汗をかいた程度では化粧くずれしにくいですが、皮脂に強い物を選びましょう。
過剰皮脂を防ぐには、洗顔の仕方が大切です。よく泡立てた石けんで洗った後、35度くらいのぬるま湯でしっかりすすぎしましょう。またファンデーションを塗る前に冷たい水で絞ったタオルなどで顔や首周りをパックすることで化粧くずれしにくくなります。肌に潤いが足りないと皮脂で補おうとするので、化粧水でしっかり水分補給してください。リキッドファンデーションを使う場合は、美容液等を少し混ぜて使うと化粧くずれに効果があります。

過剰なメイク汚れ
 化粧がくずれると、下地やファンデーションの油分と皮脂や空気中の汚れと混じり合い、そのままにしておくと酸化してしまいます。そうなると肌の代謝機能が悪化し、メラニンが沈着しやすくなりますので、余分な油分は油取り紙等で取り除き、化粧直しをしましょう。

●オーストラリアでもThe Body Shopで油取り紙(Facial Blotting Tissues)が買えます。

2008年12月掲載


化粧の傾向

 「市場調査会社、インテージの調査によると、2007年に女性が化粧品に使った平均金額は37,813円。2003年と比べると633円増えた。一人当たりの年間購入個数も平均16.2個と0.6個増えている。国内化粧品市場は伸び悩んでいるが、ドラッグストアなどで販売する『セルフ化粧品』が好調なためだ。セルフ化粧品は百貨店に派遣されたメーカーの美容部員などの助けを借りず、自分で商品を選ぶ。価格の低さが受け、購入量が増加。最近はアイシャドーやマスカラ、アイライナーなど目元を彩るメーキャップ商品や化粧を落とすクレンジングなどが売れ行きを伸ばしているようだ。国内化粧品市場では5,000円以上と2,000円以下の商品の販売が増加傾向で、二極化が進んでいるという。」
                             (2008年9月26日 日本経済新聞)

 江戸時代から現代までの化粧史が書かれた「お化粧しないのは不良のはじまり」(山本桂子著・講談社)によると、江戸時代からすでに化粧のハウツー本が出版され、顔型別や、腰元向け、下女向け、妾向けといった職業や立場別の化粧方法などが掲載され、洗練された化粧文化が確立していました。同時期のフランスでは、まだ「メイクする」という行為は、女優や娼婦に限られていたそうです。

 10月号の「美人の歴史」にも、時代によって流行の傾向が違うと書きましたが、近年は、その時代に輝く女優や歌手からの影響が強いようです。今年6月に62歳でこの世を去った、アメリカの女優ファラ・フォーセットメジャースは1970年代後半からのサーファーメイクの火付け役でした。1980年代は石原真理子などから、太い眉毛にナチュラルメイクが流行。その後眉毛は細くなり、バブル期には有名ブランドの赤い口紅をつけるなど、少し濃い目の化粧が流行りましたが、一般的にはナチュラルメイク傾向にありました。2000年以降、メイクの重点が目におかれ始め、現在では、1960〜70年代に流行した「つけまつ毛」が復活したり、まつ毛のエクステンションが出現したり、黒目を大きく見せるカラーコンタクトやマスカラを使ったりして、いかに目を大きく見せるかということがポイントになっているようです。

2009年12月掲載


ファンデーション その1

 最近お客様から、「ファンデーションを塗った後、毛穴が目立つ」「SPF が入っているにも関わらず日焼けしてしまう」など、たくさんの方から質問を受けましたので、今回から2回に渡ってファンデーションについてお話します。

ミネラルファンデーション
 ここ数年、化粧品売り場では「ミネラルファンデーション」というものが目につきます。ミネラルファンデーションは、マイカ等の天然由来成分(鉱物)が多く含まれ、防腐剤・香料やタルクなどの刺激物は含有していない、ミネラル成分配合の自然派ファンデーションです。
 オイルフリーなので、化粧崩れやテカリにも悩まされることなく、石鹸や洗顔料で簡単に落とせることも特徴だそうです。ミネラル成分の乱反射のはたらきにより、紫外線防止効果もあり、アメリカではレーザー治療やピーリングなどの外科手術の後、治癒を妨げずに気になる赤みをカバーし、炎症を早く鎮める役割が認められていることで、皮膚科医、形成外科医の推奨品となっています。

タルク
 メーカーによって多少違いはありますが、汗や皮脂に対して、落ちにくくする為に、ファンデーションには色々な成分が入っています。その中でもタルクはファンデーションの伸びを良くし、スムーズに塗れるようにする効果があります。タルクとは、水酸化マグネシウムとケイ酸塩からなる鉱物で、粉末にして黒板のチョークにしたり、ベビーパウダーや医薬品に混ぜられたり、利尿・消炎作用があるとされ漢方薬にも使われています。  その反面、アスベストと化学組成が同じ物質(タルクはアスベストを含有している蛇紋岩と共に地中に埋まっているため、自然状態でアスベストを含有するケースが多いと言われています。)の為、大量に吸い込むと発がん性やアレルギーがあるとも報告されています。

 発がん性があるなど、従来のファンデーションの怖い話をしましたが、あまり神経質になる必要はないと私は考えます。アトピーなどの皮膚に問題がある方には、ミネラルファンデーションをお勧めしますが、日本のネットの口コミを見ましても、人によって合う・合わないがあるようなので、ご自身に合ったものをお使いください。


2010年10月掲載


ファンデーション その2

 先月に引き続きファンデーションのお話です。

ファンデーションの選び方
 メーカーによって、粒子の細かさやつやの出方なども違うので、テスターでご自分のお肌に合ったものを選んでください。色を合わせる場所は首と顔の境目(えらの部分)です。自分で見て色を合わせるのは難しいので、店員さんやお友達に見てもらうと良いでしょう。光の加減で色が変化することもありますので、明るい場所でお試しください。又、オーストラリアで日常生活を送るにあたって、ファンデーションにもSPF(Sun Protection Factor)が入っている物をお勧めします。

 日本の美容雑誌(VOCE)で、色々なメーカーのファンデーションの紫外線カット力を検証していました。日本国内外10商品(SPF 20〜30・PA++〜+++の物)にUVランプを当てた結果、最高でも91.2%の防御率でした。かなり高い防御率といえますが、私が言いたいのは、それでも100%ではないということです。これからオーストラリアは日に日に紫外線が強くなっていきます。プロダクトを塗っているからと安心せずに、サングラスや帽子をかぶったりしての防御もお忘れなく!

ファンデーションの塗り方
 今は情報の時代で、様々なファンデーションの塗り方が飛び交っています。私がアドバイスしたいのは、SPF の効果をより発揮させる為、基礎化粧品からリキッド・ファンデーションに至るまで、塗り込んだり、こすったりせずに、ひとつひとつ丁寧に手の指で広げてから、やさしく置くようにして重ねてつける事です。パフでつけるファンデーション・フェイスパウダーや白粉等もこすらずに上からトントンと置くようにつけると、毛穴が目立ちにくくなります。

割れたファンデーションの修復方法
 以前、様々な便利な方法を紹介する「伊藤家の食卓」という番組で放送していた内容が良かったので、それをお伝えします。
@ ケースから割れたファンデーションをラップの上に取り出し、全体をさらに粉々にする。
A ケースに戻し、ラップを上からかけてペットボトルのキャップなどの平らな面を使って表面を強く押し固める。
B 乾燥して固まりにくい場合は、化粧水を少し足して固めると良いでしょう


2010年11月掲載