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Beauty Column -その他-


デンタルコスメティック

 私はいつもトータルビューティーを追及していますが、歯も人の印象に影響が大きいと考えています。せっかく顔を美しくしても、笑ったときに見える歯が美しくなくては台無しです。
 今月はメルボルン在住の技工士、増田貴士さんにインタビューをして、美容に関する歯科医院でできることを聞いてみました。

▼上唇のシワ
 上唇の上に年を取っていくと出来るしわは、上顎の前歯の差し歯を作るときやラミネートで治療するときに少し外目に出して作ると、唇を中側から押し出しふっくらとして、しわの解消になるそうです。

▼ホワイトニング 
 ブリーチング(漂白)は、歯科医院で歯の型を取り、ゴム状のマウスピースの様な物の中に漂白剤を塗り歯にはめこみます。1〜2時間その状態で、1〜2週間自宅で実行します。人によって(歯の色)日数が違うそうです。
 歯科医院でレーザーのホワイトニングも1時間くらいでできるそうです。

▼歯の矯正
 普通の矯正は見た目が悪く、大人になると抵抗があるものですが、透明のプラスティックの型をはめていく矯正は見た目ほとんどわかりません。2年後の完成体のイメージを52で割り2週間毎に違うプラスティックの型をはめていく。これはオーストラリアでも始めたところがあるそうです。
 見た目にはほとんどわからない舌側(ぜっそく)矯正(きょうせい)(裏側にブレースをはめる物)もあるそうです。スタンダードのものより治療費は高くなりますが、見た目を気にして矯正をあきらめていた方には朗報です。

 10年位前より日本ではプチ整形ブームです。美容の本をみると審美歯科もプチ整形に含まれているようです。お金をかければきりはありませんが、歯は一生付き合っていくものですので、この機会にもう一度鏡を見て考えてみませんか?!

2006年8月掲載


海外旅行の化粧品類の機内持ち込み

 先日日本に帰国した際、液体類の機内持ち込み制限が厳しくなっているのに驚きました。これはイギリスでの航空機爆破テロ未遂事件後、米国、EU 諸国、韓国、香港、カナダ、オーストラリアなどを含む10カ国において、国際民間航空機関のガイドラインに基いて、同様の規定が2007年3月より開始された為です。
 今回は帰国時、旅行の際の注意事項をまとめてお話したいと思います。

液体類(ジェル・エアゾールを含む)は個々に100ml以下の容器に入れる。
歯磨きのチューブも残りわずかであっても、容器が大きくて、チェック時に没収されている人がいました。
液体類はジッパー付きの透明ビニール袋に入れる。〓機内には一人一袋のみ〓
ビニールの大きさは20センチ×20センチ(縦横合計が40cm)以内。

 保安検査後の免税店で購入した化粧品類は機内持ち込みが可能ですが、海外で乗り継ぎのある場合は国ごとの搭乗ルールにより、没収される可能性があるので注意しましょう。(オーストラリアは国内線では適用されないと記載されています)
 念の為、乗り継ぎ時にスーツケースに入れれば問題ありません。

 日本の国土交通省航空保安対策室から、量制限の対象になる液体物リストが検索できますので心配な方は旅行前にチェックしてください。
 余談ですが、その中に「ジェル入りバストアップブラや美容整形として使用されているシリコン等においては規定なし」というのがありました。

 飛行機の中では肌も乾燥します。私は小さなジッパー付きのビニール袋の中に化粧水をしみこませた脱脂綿を飛行機内に持ち込み、乾いてくると顔にパックしています。みなさんもお試しください。

2007年12月掲載


体臭

 香水の起源は一説によると、クレオパトラが使用した「匂い消しの水」にあるとされていますが、16世紀〜19世紀のヨーロッパでは、お風呂に入る習慣がなかったので、体臭消しの目的から発達したようです。

 先月号でお話した(お洒落→香水を参照)ように、香水はつける人の体臭と混ざり合って香りが変化します。肌の酸性度・水分量・皮脂量がそれぞれ異なるうえに、皮膚を構成するたんぱく質の違いで、飛ばされる香料と残される香料に個人差が出てくるそうです。そして、日本人は欧米人と比べ体臭が少ないようですが、案外自分の体臭を気にしている人も多いようです。体臭は、汗と密接に関係しています。

 汗を出す器官である汗腺は、皮膚表面の汗孔から分泌されるエクリン汗腺と、毛穴から分泌される皮脂腺とは別のアポクリン汗腺の2種類があります。

エクリン汗腺
 手のひらや足の裏に最も多く存在しますが、全身に分布し、顔から出る汗もこの汗腺から出ます。99%が水分で無臭ですが、皮膚についた雑菌と結びつくと、ニオイを発生させ、足のニオイ等の原因となります。

アポクリン汗腺
 わきの下や乳首・下半身のデリケートゾーン・おへその周り等、特定の部位に分布しています。ここから出る汗も本来は無臭ですが、脂質や鉄分等、多くの物質が含まれている為に、ニオイが発生しやすいのです。また、雑菌は汗によって繁殖し、脂肪酸を作り出しニオイを生じます。

体臭を軽減する為に
◆高タンパク・高脂肪の肉類や卵の過剰摂取を控える
◆栄養のバランスの摂れた食事を心がける(インスタント食品や偏食を避ける)
◆緑黄色野菜や海藻類等、ミネラルを多く含んだ食品を摂取する
◆わき毛の処理を定期的に行ない、毎日お風呂に入り清潔を保つ

 タンパク質が肝臓内で分解される時に発生するエネルギーも、汗をかく原因の一つとなるそうです。

2008年8月掲載


ドキドキする気持ち

 以前のコラムで、笑うことによってナチュラル・キラー細胞が活性化され免疫が高まり、美容に繋がるということを書きました。今回は褒められることや恋愛感情のドキドキが与える影響についてです。
 先日興味深い記事を読みました。

 アメリカ・ニューヨークにあるストーニー・ブルック大学の研究で20年以上連れ添った熟年夫婦の脳と、つきあい始めのカップルの脳をMRIスキャンで比較しました。従来の見解では、つきあい始めた時の情熱的な恋愛感情は12ヶ月から15ヶ月の間で衰え初めると考えられていたそうですが、今回の研究では熟年カップルの10組中1組に、一緒にいる時にドーパミンなどが生成され、ドキドキ感などの反応が起きていることが科学的に証明されたそうです。
(TIME2009年1月4日掲載)

神経伝達物質(脳内物質)の働き
ノルアドレナリン ドキッとする目覚め
エンドルフィン・ドーパミン ワクワクする快感・幸福感
セロトニン 感情の沈静や調節
アセチルコリン 体を休めて脳を覚醒

 恋をしたり、褒められると、脳内伝達物質の分泌が増え、ホルモンバランスが整い、肌にも良い影響を及ぼします。女性が人を好きになると、視床下部が刺激され、女性ホルモンを促したり、アドレナリンの影響で心臓がドキドキしたり、ドーパミンが分泌されることで幸福感を感じたりします。日本のテレビ番組でも、長年連れ添ったカップルに手を握って「愛している」と言うことで、脳内物質が分泌されるかという実験をしていました。
 また、ペットをなでる時にも、母性を目覚めさせるホルモンのオキシトシンが分泌され、幸せな気分になるそうです。褒められて嫌な思いをする人はいないと思います。この機会に手を握って「愛している!」って言ってみませんか?!

 顔面には30対の表情筋があります。笑顔は8つの筋肉によって作られ、思い悩んだ時のしかめ面は最大で20ヶ所の筋肉が使われるそうです。周りの人を観察してみてください。年齢と共に生きてきた軌跡が顔に刻まれます。できるだけ幸せな気持ちで生活しましょう。
2009年4月掲載


太りやすい体

BMAL1(ビーマルワン)
 2005年、薬学博士でもある日本大学榛葉繁紀准教授らの研究で、生体リズムを刻む体内時計を調節しているたんぱく質(BMAL1)が、細胞内への脂肪の蓄積と密接に関係していることが解明されました。
 BMAL1(Brain and Muscle Arnt-Like Protein 1)は、細胞内に存在するたんぱく質で、脂肪を溜め込む働きをします。
 BMAL1の量は暗くなると増加し、朝明るくなると減少します。実験の結果、朝10時の値を80とすると、15時に30(最も少ない)、20時に80になり、22時から夜中の2時頃がピークになり、15時の20倍相当の量になります。ですから、BMAL1の量が増えると、それだけ脂肪がつき易くなります。

夕食の時間が遅くなるだけで太る
 沖縄の琉球大学で、7人の女性を対象に、10日間ずつ、夕食の時間だけ変えて(18時と22時)同じカロリーで1日3食の実験したところ、18時に夕食を取った時は全員の体重が減り、22時に夕食を取った時には全員の体重が増えたという結果が出ました。
(NHK解体新ショー)

 本来、人間の体内時計は1日25時間なのだそうですが、朝になり、網膜から光の情報を受けることでリセットされ、夜になると、メラトニン(1日のリズムを正確に刻む時計のようなホルモン)を分泌させて、夜になったことを全身に知らせ、毎日を24時間に修正しながら、1日周期のリズムを作っています。ですから、朝日を浴びずに、不規則な生活や夜型の生活をしている人には、健康的な体内時計は当てはまりません。

 健康的で肌にも良い、太らない体を手に入れるには、朝7時頃に起き、朝食と昼食をしっかり食べ、夕食は早めに食べることです。3時のおやつは一番BMAL1が少なくなっている時なので、理にかなっていると言えます。
 10時以降の夜食や間食は、くせになるので止めましょう。
BMAL1の量
2009年5月掲載


女性ホルモンと肌 (その1)

 人間の体は様々な部位より必要なホルモンが分泌されています。今回は女性のライフサイクルと密接な関係がある女性ホルモンの話です。

 卵巣から分泌されている「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つの女性ホルモンが、女性として生まれてきた性の役割を作り出していますが、女性の体は女性ホルモンによって、様々な加護を受けています。生理や妊娠・出産など、女性特有の機能だけでなく、骨や血管を健康に保ったり、心理面にも影響を及ぼしたり、体の基本的な機能に影響を与えているそうです。ですから、女性ホルモンが乱れると、肌の乾燥・吹き出物が増える、髪や爪が不健康になるなど、美容面でトラブルが出やすくなります。

エストロゲン(卵胞ホルモン)の働き
 子宮・卵巣・乳房などの発育を促すエストロゲンは「美肌ホルモン」とも呼ばれています。肌細胞を作る上での基礎であるコラーゲンやエラスチンの合成を助ける働きがある為、肌のみずみずしさを保ち、シワができるのを防ぎ、細胞の新陳代謝を高めます。

プロゲステロン(黄体ホルモン)の働き
 基本的にエストロゲンを補足します。妊娠の維持・出産に欠かせないプロゲステロンは、皮脂の分泌を促す効果があり、肌の潤いや髪にツヤを与えます。しかし、プロゲステロンが増え過ぎると、皮脂が過剰に分泌される為、テカリやベタつきをはじめ、ニキビや吹き出物の原因にもなります。

 女性の肌は、25歳頃が最も水分が多く、弾力性もあり、きらきら輝く美しい肌をしているといわれています。しかし、25歳以降、年齢を重ねると、女性ホルモンは卵巣機能の衰えと共に減少していくために、肌に潤いがなくなり、シワやシミが増え、肌の衰えを感じるようになります。
 また、女性の肌の衰えは閉経になることで急激に加速してしまうことから、エストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモンが女性の肌に大きな影響を与えていることがわかります。

 次回は月経周期と肌の関係のお話です。
2009年7月掲載


女性ホルモンと肌 (その2)

 月経周期とお肌の密接な関係についてお話します。下の表を参考にしながら、ご自分のお肌の状態を確認したうえで、お肌のお手入れ方法を行ってください。



生理中

 エストロゲン・プロゲステロンの分泌量が共に一番少ない時期で、代謝やバリア機能が低下し、肌が敏感になります。またメラニンも増加するので、紫外線でシミができ易くなります。
 お肌のお手入れ
 ピーリングやスクラブなど、お肌の負担になるお手入れはなるべく避け、SPF で紫外線をしっかりガードしましょう。

生理直後〜排卵期

 エストロゲンの分泌量が増える生理後は、肌に透明感が出て、潤いやハリのある時期ですが、プロゲステロンの分泌量が減っている為、保水力が低下し乾燥する部分が出ることもあります。
 お肌のお手入れ
 二キビはできにくくなりますが、乾燥や肌荒れがおこりやすいので、化粧水を塗った後、クリームなどで、しっかり保湿しましょう。

排卵後

 エストロゲンの分泌量が徐々に低下します。反対にプロゲステロンの分泌が増えるので、生理直前まで、皮脂量が増加し、肌がベタつき脂っぽくなる傾向にある時期です。
 お肌のお手入れ
 皮膚の水分量と皮脂とのバランスが崩れ、皮脂が増え、毛穴がつまりやすい状態です。泡洗顔で、すすぎをしっかりし、化粧水で充分に水分補給した後、乳液で肌を整えます。過剰に洗いすぎると、益々皮脂が出る可能性があるので、注意しましょう。

 月経周期は基本的に28日ですが、人によって個人差がありますので、基礎体温計で、自分の周期を知ると、お手入れもしやすくなると思います。
 女性ホルモンのバランスを保つには、適度な運動や、規則正しい生活、そしてバランスのよい食事を心がけましょう。
2009年8月掲載


美人の歴史

 2007年、メキシコシティで開催されたミス・ユニバースに、日本人としては48年ぶりに2人目の森理世さんが輝きました。ミス・ユニバースの選考基準は、外見の美しさだけではなく、知性・感性・人間性・誠実さ・自信などの内面も重視されるそうです。森さんは受賞後、日本のテレビに良く出演していますが、純日本人にもかかわらず、顔が小さくて、向こう脛が長く、スタイルが抜群に良いことに、とても驚きました。

 日本初の一般公募による美人コンテストは1908年(明治41年)に行われました。当時は女性の社会進出もまだ認められておらず、一位になった女子学習院中等科に在籍していた女学生は学長の怒りをかい退学処分になったそうです。現在のミス日本コンテストは、1950年に日本とアメリカの友好の架け橋となる女性親善大使を選ぶために行われたのが最初で、初代ミス日本は、昭和の美人を代表する山本富士子さんでした。このコンテストの後、山本さんは日本の映画界に、なくてはならない存在となりました。

 「美人」という基準は、時代と共に変わってきました。美人の代名詞とも言われる小野小町が存在した平安時代には、体型は小太り、顔形は下膨れ気味の丸顔で、あご先が丸く、細い目を持った女性が美人として尊ばれていました。浮世絵などからも分かるように、江戸時代以降からその基準は変化し、細面で鼻筋が通った、涼しい目元の持ち主が美人と称されるようになりました。今では考えられませんが、目は細ければ細いほど美人と呼ばれたそうで、目線を下に落とすことで、目を細く見せていたそうです。

 明治維新後、欧米文化が徐々に取り入れられ、パッチリとした目に関心が集まってきました。大正から昭和初期にかけて、パーマネントの流行と共に、最先端で活躍する女性のためにアイメークやほほ紅などが売り出され、つけマツゲを使ったり、アイペンシルで目を大きく見せたりする化粧法が確立してきました。
 最近は男性も女性化してきていると言われていますが、この先また美の意識は変わっていくのでしょうか?!
2009年11月掲載


日本人の美意識

 最近の日本では、美容関係の広告量は凄まじいものがあります。日本の雑誌と比べると、オーストラリアの雑誌で得られる情報量に物足りなさを感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?!

 去年の『メイクやファッションについて参考にしているタレント』の年代別1位は、10代は中島美嘉さん、20代は蝦原友里さん、30代は松嶋菜々子さん、40代は黒木瞳さんだったそうです。また、ティーン雑誌モデルの益若つばささんは、10代から20代の女の子に絶大なる人気があり、彼女が着ている服や化粧品などはすぐ完売になるそうです。

 私の子供は2人とも、もう大学生ですが、私が子供を育てていた頃と比べ、小さな子供がいるお母さんの美意識に格段の差があると感じます。地域の違いもあったのでしょうが、当時は化粧もあまりせず、おんぶ紐で子供を背負ったりしている人も多く、汚れてもいい服を常時着ていた気がします。
 最近は若い人達だけでなく、いくつになっても美意識が高く、いつからおばさんと呼んでいいのか戸惑ってしまいます。今年から日本テレビ系で始まった「魔女たちの22時」には、とても50代には見えない一般人が続々と出演しています。雑誌『JJ』で育った40代50代の為の雑誌『美STORY』でも、実際の歳には到底見えない人達を「美魔女」と呼んでいます。

 また美容家のIKKOさんやニューハーフのはるな愛さんなど、見た目は女性の、『オネエMANS』と呼ばれる性別不明な方々が日本のテレビで活躍し、メイクの仕方を伝授しています。普通の女性以上に自分の顔を熟知し、どうしたら可愛く、より女らしく見えるかを日夜研究しているようです。はるな愛さんは今年、ニューハーフのミスコン「ミス・インターナショナルクイーン2009」でみごと1位を獲得しました。美容家のIKKOさんが紹介する化粧品も瞬く間に完売するそうです。『オネェMANS』によると、垂れ目に見せ、可愛さを演出させるアイメイクがポイントのようです。
 私達も『オネェMANS』に負けず、いつまでもおばさんと呼ばれる事無く、若々しくいたいものですね!
2010年1月掲載


バレンタイン「こぼれ話」

 10年近く前、私はSouth Yarra 駅付近のエステサロンで働いていました。お客様は私が担当する日本人の方もいらっしゃいましたが、ほとんどがToorak に住むオーストラリア人。Toorak といえば高級住宅街。ご主人がどれだけ稼いでいるのか計り知れませんが、フェイシャル・痩身・ネイル・脱毛・ボディマッサージと、三日と空けず通ってくるご婦人達もいらっしゃいました。

 中でも上客だったナディア(本人の名誉の為仮名とさせていただきます)さん。彼女はヨーロッパからの移民の30代半ば。結婚して1〜2年だったと思いますが、ご主人とはまだラブラブ状態。手や足の無駄毛をWax 脱毛で施術していた最中の出来事。

 「ナオコ、もうすぐバレンタインでしょ。私いいこと思いついたの!私のアンダーヘアをハートにシェイブしたいと思うのだけど、どうかしら?ナイスアイディアだと思わない?!」
 私は頭の中が真っ白になり、心の中で『ちょっと待て!私の英語力の無さで、話を聞き違えているのか?!』などとパニックに陥ってしまいました。その会話を聞いていた私の師匠リリーが颯爽と登場。私にウィンクをして「Be professional!」と耳打ちをすると、「まぁまぁ!それはナイスアイディアだわ!早速私がカットしましょう!」とハサミを駆使し、こんもりハート・シェイプのアンダーヘアが出来上がりました。
 2日後またまたナディアさんご来店。「バレンタインが待ち遠しいわ!主人もきっと喜んでくれると思うの。ナオコ、これをピンクにすることって出来るかしら?」はいはい、今度は私、プロフェッショナルとして怖気づかずに対応しましたよ。「20回洗ったら落ちてしまうけど、ピンクに染まるカラーがケミストに売っているから、それを使ったらどうかしら?」と提案すると、ナディアさんは大喜び。そして私はピンクの染料を買いにケミストに走ったのでありました。

 毎年バレンタインが近づく度にナディアさんを思い出します。長年連れ添った夫婦やパートナーに「プレゼントはわ・た・し」なんてことを言ったら、熱でもあるのか?!と疑われそうですが、そんな乙女心も大切なのかもしれません。みなさんは何をプレゼントしますか?
2011年2月掲載